たかみめも

アニメ、ゲームの話や紅茶の話など、日々気になったことをだらだら書いてます

アニメ好きにはたまらないマンガ「アニメタ」4巻が豪華でヤバい!

アニメを取り上げたマンガ、というのは色々ありますが、現場の雰囲気や息遣いがそことなく伝わってくるようなマンガとして、以前もアニメタを取り上げる記事を書きました。その時の記事は以下のものです。

 

 

アニメタ3巻が発売してから約1年という時を経て、ついにアニメタの4巻が発売となりました。作品としても、作品外の部分もとても楽しめる内容でした。やっぱりみんなに読んでほしいマンガなので(必要最低限以外ネタバレをしないように)バッチリ紹介させてください。そしてみんな読んで!拡散して!!

 

4巻のあらすじ 

自分の人生を買えてくれたアニメに携わるため、19歳で新米アニメーターとしての道を歩み始めた真田 幸。九条監督や師匠の富士さんに怒られながらも、少しずつ成長してきた。

しかし7スタに、突然解散の危機が訪れる。まだなんの力にもなれない自分は、とにかく描いて、描き続けて、早く一人前になるしかない――!

アニメに命を懸ける者たちが紡ぐ、スポコン・アニメーター物語!!

アニメタ! / 花村ヤソ - モーニング公式サイト - モアイ

 

4巻の感想です

真田幸の成長譚がいい!

3巻で7スタに波乱が吹き荒れますが、幸にできることはとにかく描くことだけ。「1年以内に原画試験を受けられなければクビ」という伊達監督との約束を果たすべく、そして自分が7スタの戦力になるべく努力を重ねる様、その努力のために自分の出来ることをひたすら模索し続けます。特にこの4巻では自分のためだけでなく、チームのために自分の出来ることをただ模索する幸の姿には心を打たれます。

 

以前に九条監督から課されていた「クロッキー帳にひたすら描け」という課題もコツコツ行っており、自分のため、そして7スタの戦力になるべきひたむきに努力をしている姿に心を打たれます。1巻を読み返してみると、幸の動画への思考、行動もだいぶ変わってきているのがわかります。

 

芹澤監督の登場と荒れる人間関係

4巻で大きなポイントとなっているのは、何と言っても芹澤監督が登場、そして幸とのエンカウントです。幸、九条監督と芹澤監督との関係とアニメ制作が4巻以降の展開に大きく展開してきそうだなぁとワクワクとドキドキが止まらないわけです。何より4巻でのストーリーの展開っぷりがヤバい!

 

また幸と芹澤監督の初エンカウントのシーンが、1巻で九条監督と始めて会ったシーンと同じく階段で出会い、ふたりともが幸のスキルを見抜き、そして惚れ込むところがまたいいです。しかも出会いのシーンのコマの割り方まで似てるという……!

 

ここについては何を言ってもネタバレ感が出てしまうので、ぜひここはマンガを見てこのワクワクとドキドキを感じてほしいところです。

 

そして原画試験……

4巻の後半ではついに原画試験の回が訪れます。ここでは幸、まりあたちが原画試験に臨み、その結果までが明らかになります。「3ヶ月連続500枚」を達成して原画試験に臨む幸、「原画になってから来い」と九条監督に言われ、その約束を果たそうするまりあの試験の行方はどうなることでしょうか……。

 

制作委員についても語られていました

この4巻では制作と制作委員会、そして資金繰りのためのクラウドファンディングなどとここ最近のアニメ業界で色々と話題となっている点についても語られています。アニメ業界のお金の生々しさ、資金繰りの厳しさなどアニメ業界の厳しい側面が見えています。(しかもクラウドファンディングのイメージが「MAKUAKE」そのもので、そのデザインもゾワゾワしたポイントでもあります。アニメのクラファンだと「CAMPFIRE」のほうがイメージとしては強いですが)

 

ぐさっと刺さったのは制作委員会の「アニメなんてキャラが全てでしょ」という発言。ここ最近のアニメには色々なデザイン性を感じますが、やっぱりキャラが立っている作品が強い、そんな風潮は否めないです。もしかしたらあのアニメも制作委員の一言によって作品のテイストが変わるかも……なんて思うとアニメの見方も少しは変わるかもしれないですね。

 

また、製作委員会方式についてだけでなく、いつものような「アニネタ!」もあります。ちょっと以前の巻に比べて少ないですが、4巻では人間関係の描写メインであったり、原画試験や忘年会などのシーンがあり、アニメ制作自体の説明描写がいつもより少なかったからかと思っています。4巻にもなったので、そろそろネタも尽きてきたころかしら。

 

豪華な特別企画!!

花村ヤソ先生も驚くほどのアニメタ4巻の豪華な特別企画。帯に書かれている特別企画は以下のものでした。

 

  • 神山健治(「攻殻機動隊 S.A.Cシリーズ」監督) × 花村ヤソ先生の対談
  • 浅野恭司さん(「進撃の巨人」キャラデザ) 描き下ろしイラスト

 

神山監督については「4巻まで頑張ってたどり着いたら対談でもしてやろう」というコメントを頂いていたこともあり、その企画がようやく形になっています。対談では花村先生のI.Gで働いていた時のお話、アニメ界の現状についてや、アニメタの作品のキャラや設定のモチーフについてなど多く語られていました。どれも小難しい話ではなく、ただただ面白い過去のお話などが語られており、アニメが好きな方、アニメタが好きな方にはぜひ一度見てほしい内容となっていました。

 

対談の中でもよかったのは、「なぜアニメの漫画を描いてしまったのか」というところでした。事前に神山監督に相談していたら料理漫画になっていたかも……それはそれで見たいですが、そうすると群雄割拠な料理・グルメ漫画界隈で埋もれてしまいそうな気がしたので、個人的にはアニメタのこのネタでよかったのかもなぁなどと。

 

 SNSでの宣伝と打ち切り回避と

実はアニメタは一時は打ち切りが確定していて、この先がどうなることやら……と心配していた作品でした。

 

 

上のツイートをする

 ↓

Twitterでそのツイートが大拡散される

 ↓

Kindleでアニメタが爆売れ

 ↓

書籍も書店から消え、重版が掛かる

 ↓

打ち切りから回避される

 

 

……何この激アツマンガみたいな展開。

 

 

何よりも4巻の作者近影で「4巻で終了にならなかったのは ひとえに読者の皆さんのおかげです」という言葉が切実です。激アツな展開でなくても、そうでなくても4巻で終わらなくて本当によかったです。

 

 

もともと業界の方もちらちらと注目されているようですし、アニメ化までいくと本当に面白そうですね。それこそProduction I.GとかWIT STUDIOとかがこの作品を手がける事になったときは本当に面白そう。いやさすがにないでしょうけれども。

(それでもSpecial Thanksで色々なアニメ制作会社さんを取り上げているから、この辺りの期待も高いんだよなぁ……)

 

ぜひぜひ皆さんもアニメタを見てください。そしてみんなもアニメタを読んで、SNSで拡散してくれよな!