たかみめも

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箱根駅伝は「全員が区間3位」だったら優勝できるのか

新年あけましておめでとうございます。

本年一発目のネタとして新年の抱負などをと考えていたのですが、実家帰郷などのイベントが終わったのがつい今しがたなのと、以下のツイートから気になる記事を書いてみようと感じたのとでちょっと優先度を下げて。

 

毎年2日、3日に行われる箱根駅伝。今年も青山学院大学が往路、復路ともに優勝し、さらに箱根駅伝3連覇を成し遂げました。他にも関東学連の選手が10区で「幻の区間賞」*1が出たり、10区であわや事故になりかける事態に陥りそうになるなどと興味深いこともいくつかありました。

 

そんな中、Twitterでウォッチさせていただいているまなめさん(id:maname)のこのつぶやきがちょっと気になったので、タイトルの内容について調べることとしました。 

 

今回調べた内容の一覧

今回調べたのはこの3点です。全員が区間3位以内に入れれば箱根駅伝で総合優勝を取れるのかというところを争点としたいと思います。

  • 全員が区間3位だったら、今年の箱根駅伝は優勝できるのか
  • 今年の各区間賞、区間3位と青山学院大学のタイムとの比較
  • 2016年以前の結果ではどうだったか

 

今年の結果から検証してみる

全員が区間3位だったら優勝できるのか

全員が区間3位だった場合、青山学院大学の総合タイムを上回り優勝することができるのかを見てみました。

各タイムと青山学院大学の区間タイム、総合タイムは以下のようになり、全員が区間3位でも優勝できないということがわかりました(ちなみに全員が区間2位の場合は優勝できるようです)

 

表 2017年の総合タイムと区間2位、3位のタイムの比較

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各区間賞、区間3位と青山学院大学のタイムとの比較

今回の優勝校である青山学院大学の各区のタイムと区間賞および区3位のタイム差は以下の通りです。今年の青山学院大学は区間賞が2人おり、区5位以内が8人と全体的に上位に位置していることがわかります。振るわなかったのは5区と7区だけで、その分を8区、9区でカバーしているように見えました。

 

表 2017年の青山学院大学の各メンバーのタイムと区間賞、3位との差

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2016年以前の結果を振り返る

2016年の結果はどうだったのか

2016年は青山学院大学が1区からトップを譲ることなく優勝をしました。これは39年ぶりの快挙とのこと。昨年の青山学院大学は今年の箱根駅伝に比べて格段に強かった印象でした。

そんな2016年の青山学院大学の結果ですが、全員が区間2位を取っていても青山学院大学のタイムに届かなないことがわかりました。2016年は区間賞が6人おり、9区を除いた9人が区で3位以内に入っていました(なお山の神と呼ばれていた神野さんは区間2位)

改めて、2016年の青山学院大学の箱根駅伝がどれだけ強かったのかがわかった気がします。

 

表 2017年の総合タイムと区間2位、3位のタイムの比較

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過去10年の総合優勝タイムとの比較

今年、昨年のデータだけだと実証性に欠けるので、過去10年の総合優勝タイムと各区2位、3位の合計タイムとを比較することとしました。その結果は以下の通りです。各年で距離が変わっていたりするので年を跨いでの比較はできませんが、各年の結果から大体の傾向はつかめるはずです。

 

表 2008年から2015年までの総合優勝タイムと区間2位、3位のタイムの比較

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2008年から2011年辺りまでは区間2位の合計でも優勝校のタイムを上回るのですが、2012年と2014年の東洋大学、2015と2016年の青山学院大学は区間2位の合計タイムで優勝することができません。これらの年は東洋大学、青山学院大学の総合力が非常に高かった年(区間賞を複数取り、他の選手も区間上位ばかり)のような気がしています。

 

ここ10年で区間3位の合計で総合優勝を取ることが出来るのが2回のみであり、区間3位の合計ではなかなか優勝ができないことから、昨今の箱根駅伝では「区間賞を複数取り、その他の区でも区間上位に食い込むこと」が優勝の条件となりそうです。

 

まとめと感想

今回調べた結果、以下のことがわかりました。区間賞の比較などは2年分しか行っていないですが、2013年に優勝した日体大も(特に復路は)総合的に上位タイムを取っていることがわかり、

 

  • 全員が区間3位では総合優勝タイムには届かないことが多い
  • 総合優勝するチームは多くの区で上位タイムを取っている

 

ただ一人エースがいるだけでは優勝ができないという印象を今回の結果から感じました。優勝するチームはどの区も強いため、優勝するだけのチームを作り上げるにはそれなりの時間を要することを実感しています*2

 

来年の青山学院大学はやっぱり強いのか、はたまた別の強豪校が台頭するのかが今から気になるところですね。それでは今日はこのあたりで。

 

 

*1:「関東学連」はオープン参加のため参考記録

*2:実際に青山学院大学を優勝に導いた原監督は「優勝までに10年かかる」ことを当初より公言しており、初優勝したのは就任してから10年目の2015年