たかみめも

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アニメ 「ろんぐらいだぁす」の感想(総括)~倉田亜美がハマった自転車沼と、彼女の持つ力~

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©STORY -TVアニメ「ろんぐらいだぁす!」公式サイト-

11話、12話が2月5日からの放送となったろんぐらいだぁす。ようやく最終回を見終わることができたのですが、11話、12話は今までの作画のアレコレも吹き飛び、ナイトライド、雨天ライドといったツーリングの大変さ・楽しさをさらに一つ出した形で終わることが出来たように思いました。

10話の「あづみ野オータムライド編」で綺麗に最終回を迎えたような回で一区切りしてからの残り2話でしたが、この2話が真の最終回のような見せ方、次へ繋がる終わらせ方のように見え、「ろんぐらいだぁすは脚本の流れは秋アニメの中でも上位に来る」んじゃないかと思わせるくらいでした。

 

彼女の「沼へハマっていく様」

ろんぐらいだぁすでまず注目してほしいのは、主人公である倉田亜美が自転車という沼にズブズブとハマっていく様。さらにその沼に他人まで引き込むという綺麗な沼地獄を展開しているように思えました。

オタクでも普通の人でも必ず何かの趣味にハマっていくという経験をしたことが大なり小なりあるかと思います。そんな自分が趣味にはまっていく様を亜美に投影してしまい、何とも言えないワクワク感がありました。「おっ、早速ロードにいったか」、「サイクルジャージも作ってオータムライドまで……」とどんどん活動幅を広げていく彼女に何となく共感できるのではないでしょうか。

 

人を引きつけ、魅了する力

亜美の凄いところは「自分がどっぷりと自転車にハマっていく様」だけでなく、周りの人間をどんどん巻き込んでいくところです。もともと自転車には乗っていたが、亜美や他のメンバーとともにツーリングを行うようになった葵、他のチームにも所属していながら亜美のチームに加入した雛子、弥生、紗希。みな亜美の引きつけ、魅了する力にハマっていき、そして亜美をどんどん自転車の沼に踏み込ませていく更なる要員ともなっていきました。

 

亜美はツーリングの際は基本的に4番手を走ることが多く、風の影響を受けづらい位置にいることが多かったですが、これは葵をはじめとしたメンバーが亜美を自転車の沼にハマらせるべく(自転車初心者への配慮だとは思いますが)うまくサポートしていたように見えます。その他にもメンバーのみんなが亜美を応援、鼓舞、激励するシーンも多く見られました。それも亜美のどこか抜けがあるが愛らしいキャラが、周りの人を引きつけていったからでしょう。

私も最後までいろいろな表情を見せる亜美に魅了された一人でした。それだけでこのアニメをずっと見続けられたのかなと思っています。

 

困難に負けないポジティブさ

最初のライドから始まり、亜美のライドには自転車ツーリングでの大変さを感じさせるシーンが少なくありませんでした。そんな中、彼女のひたむきに困難に立ち向かうポジティブさがこの作品のよさをぐっと出していたように思えます。

目標に向かって突き進み、たまには自分の力を過信せずに立ち止まり、自分の出来る範囲で進めていく、そんな彼女の現実的なポジティブさに周りのメンバーも視聴者である私たちも呼応したのではないでしょうか。

 

ろんぐらいだぁすは「倉田亜美がハマった自転車という沼に対してひとつずつ目標を持ち、大きな目標に対して友達たちを巻き込んでいくストーリー」です。そのひたむきさと愛らしさに私たちはドキドキしながら視聴をしていたことでしょう。

 

ろんぐらいだぁすはいいぞ

作画がどうだとか放送延期がどうとかという話題が先行したこの作品ですが、全体的な流れとしては(原作に通じた流れで描かれはしているものの)話としては面白かったです。自転車に詳しくなくてもずるずると沼へ嵌めていく何とも言えないヤバさと、自転車作画、背景の描き込みの良さはアニメとして魅力のあるものだったと言えます。

 

2016年秋アニメはこの作品の最終回をもってようやく完走となりました。色々記事にもした秋アニメの話題作である「ろんぐらいだぁす」で秋アニメを締めることができたのは、個人的には感慨深いというのが単純な感想です。

 

余談ですが、アクタスさんに「一度お話聞かせてください!」と昨年にメールを送ったのですが、一向に帰ってこず寂しい思いをしていることを綴り、この感想の締めとさせていただきますね(ご連絡お待ちしてます)

 

原作も面白いのでぜひぜひ買ってみてはいかがですか。