熊本地震によるアニメ休止と報道特別番組の意義
※記事追記しました。
4月14日、熊本県で最大震度7の地震が発生し、その後も断続的に震度4以上の地震が発生しました。このような非常に大きい地震は5年前の東日本大震災以来で、ニュースやTwitterでも色々な情報が飛び交っていて、まさに地獄絵図のように感じました。デマうんぬんの話も結構話題になっていますが、この話の本筋でないので割愛はします。
ここで熊本地震で被害に遭われた方の無事を祈りつつ、本編に入ります。
今回のアニメ休止
さて、そんな地震の影響で昨日放映予定だった以下のアニメが放送休止となりましたね。アニメの放映を心待ちにしていた身としては寂しく思っています。以下はあくまで関東圏内での話ですので、地方の方はまた違った形だと思っています。抜けがありましたら教えてください。
※4月14日分の抜け、15日、16日分のアニメを追加しました。朝のも追加したので分量おおめです。
◆ 放映休止となったアニメ
- 甲鉄城のカバリエ 2話(4月14日、フジテレビ(ノイタミナ))
- 暗殺教室 2話(4月14日、フジテレビ)
- 少年メイド 2話(4月14日、TBS)
- 坂本ですが? 2話(4月14日、TBS)
- 迷家 -マヨイガ- 2話(4月15日、TBS)*1
- マギ シンドバッドの冒険 1話(4月15日、TBS)
- カミワザ・ワンダ 1話(4月16日、TBS)
◆ 放映されたアニメ
- クロムクロ 2話(4月14日、TOKYO MX)
- あんはぴ 2話(4月14日、TOKYO MX)
- ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? 2話(4月14日、TOKYO MX)
- 文豪ストレイドックス 2話(4月14日、TVK)
- ビッグオーダー 1話(4月15日、TOKYO MX)
- うしおととら 29話(4月15日、TOKYO MX)
- 宇宙パトロールルル子 2話(4月15日、TOKYO MX)
- 影鰐-KAGEWANI-承 2話(4月15日、TOKYO MX)
- ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 3話(4月15日、TOKYO MX)
- Classroom☆Crisis パッケージマスター版 2話(4月15日、TOKYO MX)
- ぼのぼの 3話(4月16日、フジテレビ)
- フューチャーカード バディファイトDDD 3話(4月16日、テレビ東京)*2
- レゴ ニンジャゴー 3話(4月16日、テレビ東京)
- 逆転裁判 ~その『真実』、異議あり!~ 3話(4月16日、日本テレビ)
- 境界のRINNE2 2話(4月16日、NHK)
放映されなかったアニメは全てキー局のもの(フジテレビ、TBS)で、震災が行った後に特別番組を放送した局です。一方でBSやTOKYO MXなどキー局でなく特別番組を放映しなかった局についてはテロップやL字表示などで震災の状況報告をしていたものの、通常通りアニメは放映された、という感じでした。
震災時など緊急時に報道される報道特別番組は各局で報道基準は違うものの、テレビ東京を除く4局で今回は報道特別番組が報道されていましたね。案の定Twitterでも話題として取り上げられていましたけれども。
TOKYO MXなどローカル局については、全国へ報道していないことと、キー局が特別報道番組を行っていることから、震災被害に遭われた地域以外では番組の組み換えはあまり行われないという印象を受けました。周りの情報を集めてみるとKBS京都やサンテレビなどのローカル局も通常通りの放送だったらしいですし。
なお、本日の夜時点でバラエティーやアニメは通常通り放送されているので、昨日のアニメのみが放送延期となったようです。
東日本大震災時のアニメへの影響
震災によるアニメ休止と言えば、東日本大震災の時の「魔法少女まどかマギカ(以下まどマギと記載)」の放送休止が記憶に新しいかと思います。3月11日以降に放送される予定であった11話、12話が放送休止となり、震災報道が落ち着いた4月21日に一挙放送をしましたね。
まどマギも放送局がTBS系列だったため、震災報道が落ち着くまでは放送を取りやめていただろうと考えられます。確かに東日本大震災の時は地震→津波→原発事故と被害が連鎖的に発生し、収束するまで時間が掛かりましたし。
ただしここまで休止が伸びたのはまどマギくらいで、他のアニメは1話延期かアニメ編成の変更による1話減らしというのがほとんどでした。とはいえ、特別報道の期間が長かったのか、10以上の作品で延期や構成変更が発生しました。
ちなみに2011年2月から放映開始となった「スイートプリキュア」も編成変更により1話話を少なくしたようです。ここで、プリキュアって毎年同じ話数だけやっているのかなと推察し、裏づけの情報を取ろうと「プリキュアの数字ブログ」さんの情報を見たのですが、各期48話~50話でバラバラだったので、全く裏づけにはならなかったです。なので、申し訳ないですがWikipediaの情報を参考にしてください。
ちなみに東日本大震災の後に放映されたアニメでは、津波被害による心配から「洪水や水に関する描写」の差し替えなどがありました。2011年春に放映された「そふてにっ」の3話でも『諸事情により内容を一部変更して放送しております』と出ていましたね。ウォータースライダーでみんなが流れてくるってシーン、今思うとよくこれ放映できたなぁ。
新潟県中越地震時のアニメの影響
時系列を含め事細かに記載されている記事がありましたので紹介します。
NHKは特番が組まれるため、アニメをはじめとした全ての放送が特番に変更されましたが、キー局は「ガンダムSEED DESTINy」を除く全てのアニメが放映された様子。他にはブラックジャックの中に地震のシーンが含まれていたため、放送を自粛したくらいでした。
先ほどの東日本大震災の時に比べ、以外と自粛されていなかったようです。アニメの本数が2004年に比べて2011年のほうが増えているんじゃないかなと、過去に調べた記事を掘り返したところ、アニメの本数はさほど変わりなかった(2003年~2006年はアニメ本数が多かった)ので、アニメの本数差ではなく震災報道期間の長さによる影響のほうが大きかったですね。
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報道特別番組について
で、今回のアニメ休止の話の理由というのは震災による「報道特別番組」によるもの。先述したとおり、今回はテレビ東京以外のキー局も報道特別番組に切り替えて夜中まで報道をしていました。
NHKは「防災業務計画(要旨)」で決められている通り、防災情報を正確・迅速に伝える義務を負っています。私もそうですが、大規模災害が発生した際にはNHKを見ることを心がけているはずです。
NHKは、「災害対策基本法」で報道機関として唯一、指定公共機関に定められ、大規模な災害が起きたときは、被災者の生命と財産を守るため、防災情報を正確・迅速に伝える責務を負っています。また法は、指定公共機関に対し、防災業務計画を作成し内閣総理大臣に報告するとともに、要旨を公表するよう求めています。
ここで気になるのがキー局の「特別報道番組の意義」が何なのかということ。テレビ東京については過去の背景もあり速報対応はあまりしないとのこと(さすがに東日本大震災の時は特別報道をしていましたが)
先ほども言ったとおり特別報道を見る時にはまずNHKを見る人が多いと思います。それにも関わらず、なぜキー局の多くでも特別報道番組に切り替えるのか、という理由が見つからないです。もしかして、「緊急事態なのに暢気にバラエティなんて流して、不謹慎だ」という声が怖いのでしょうか。教えてえらい人。
※補足:キー局が「特別報道番組」を行うことに対して否定をしているわけではありません。あくまで私個人の疑問です。
さいごに
震災などの情報は多くの人に正しく伝わる必要があります。そのためアニメなどの娯楽番組が延期してしまうのは仕方ないということも把握しています。ただし、特別報道をするのであれば、NHK以外で報道をするという意義と目的を持って行ってほしいなという言葉を残し、締めくくりとさせていただきます。